移住してきて、とにかく一番良かったのは、一軒しかない麹屋さんの麹がスペシャル級に美味しいということだった。
(本当はこんなところでさえも、このことは秘密にしておきたかったぐらいに、本当に美味しい麹屋さんです。)
結構あちこち回って、いろいろなところの麹を買っては、甘酒を作ったり、醤油麹を作ったりと試してみているが、
本当にどこの麹もこちらの麹にはかなわない。
甘みが全然違う。
看板は掲げておらず、老夫婦が二人で5代目を務めているが、後継ぎはいないという。
二人でやってるので、注文があっても手が回らないので、遠くからの注文は断っているそうだ。
田舎ならではで、自分のことろで作った大豆やお米を持ち込んで、それを味噌に仕込んでもらうところまでを行うという味噌屋さんでもある。
私は、一昨年、移住して最初にやってみたかった、味噌作りをするべく、麹屋を探した。
たまたま、見つけだし、電話で注文。
それから、家まで取りにいった。
若い女の子が、いきなり麹を買いに行ったもんだから、「何に麹を使うんだい?」って話から、
「移住してきていろいろ手作りやら、やったことないことに挑戦中です。」って話が弾んだ。
それで、この麹屋さんとは良い関係ができて、というかすごく良くしてくれて、
定期的に麹を買いに言ってはいろいろなことを教わっている。
何を教わったかというのは、また長くなるので、折を見てご紹介することとします。
とにかく、思うのは、田舎に行ったからといって、
若者は全く田舎暮らしの良さってものを満喫していない。(若者といっても40代までもがそう。)
(田舎という言葉自体は、便宜上使っていて少し申し訳ないが、)
豊かな作物、とびっきり美味しい麹、様々な面でとにかく豊かなのに、
それをほぼ使わずにいる、宝の持ち腐れ状態に見えてならない。
ということで、こんなに素晴らしい麹屋さんの存在を地元の人は、ほとんど知らない。
私からしたら、本当に嘆かわしいことです。余計なお世話かもしれませんが。
さて、さて、
今年も味噌作りの季節がやってきていた。
少し出遅れた感があるが、
そのせいもあり、少し多めに樽仕込みをすることにした。
これが噂の麹です。麹の花が開いていて、芳醇な香りに包まれています。
味噌作りをするまでは、
「味噌って大豆からできてるでしょ、でも、米味噌とか麦味噌とか、どういうこと?米でできてるの?」ってぐらい、
あまりにも味噌のことを知らなかった私。
麹の種類が、米とか麦とかその合わせとかだったってこと。
作ってみると、本当にいろんなことが分かります。
これが、大豆。味噌の大元。大豆をとにかくゆっくりじっくり煮て、手でつぶれるぐらいになったら、
丁寧につぶしていく。
作り方は、麹屋さんにしっかりと聞き込んだ。
というのも、麹によって、出来具合が全然違うので、分量などは、麹の質を知っている麹屋さんで聞くに限る。
以前、同じレシピで、違う麹屋さんの麹で作り比べてみたことがあるが、出来具合が全く違った。
でも、味噌って本当に簡単なのに、なんでみんな作らないんだろうと不思議に思うぐらい。
こんなに簡単ということを、知らないのだな。以前の私のように。
大豆をつぶして、麹と塩を混ぜるだけ。空気を抜いて、半年以上寝かせるだけ。
これだけ!
空気をしっかり抜かないとカビる。でも、カビはくるものだと、麹屋さんは言う。
市販の味噌を、カビよけのために、上に一層かぶせるっていう人がいるらいいが、
全くカビが来ないそうです。
どれだけ、市販のものが防腐剤が入っているかってことがわかる。
カビが来ないように、この前仕入れた、35度の玄米焼酎をかけてビニールで空気を抜く。
ついでに、この前仕入れた日本では、数少ない杉樽仕込みの本物のお醤油で、
余った麹を醤油こうじに!!
食べ物は、ほんもの!いいもの!を食べる。
豊かな暮らしは、やっぱり食からですな~。
出来上がりは、8か月後!楽しみです。
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